早春物語

「早春物語」赤川次郎
これも、「赤いこうもり傘」と同じく、女子小学生か、女子中学生の抱く夢を描いているわよね。中一時代にでも乗っていそうな、絶対にありそうにないお話。
瞳は、母にかかってきた浮気の電話を取るの。その相手を見つけたくて、相手の言ったホテルの場所へいくの。すると、ラウンジでお金が足りなくて、困っていたら、そのホテルの上の階に入っている大大大企業の常務がおごってくれるの。これがまずあり得ない話。
次のありえない話は、瞳がそのウランジで相手の身分を聞いて、待ち受けていると、相手が、超高いランチをおごってくれる話。そして、好きになったというの。これも、夢物語。
この後は、車でドライブして、喧嘩して、車から降りて、重傷を負って、相手は、病院に運びこんで、帰ってしまうの。まあ、これはありがち。まあ、この時、死なないで、軽いけがで済んだのは夢物語。
で、そのあと謹慎になって、その間、学校で、センセイとの不倫関係がばれた少女がいて、退学になるの。でも瞳は簡単な謹慎。それも、県で一番のスピードランナーだから。ま、それはいいとして、その後、二人でホテルへいって、相手の奥さんにぶつかって、相手のいる場所を教えてやるの。自分は、それで切れたつもり。問題はその後。
姉が転んで流産。どうやら、相手は自分と同じ相手。そして、相手の秘書が百万で手を切ろうとするの。で、怒って、相手を刺すの。まあ、夢の中では、ありがちっていうか。つつましくまとまった話。

石井フクコの「隣の女」はクソつまらなったわ。高島礼子が詐欺師というのは見え見え。会話がのろい。で、私もつまらない終わり方のを一つ抱えていて困っていたの。戦いはあるのね。で、これみて、気が付いたの。ドンデン返しがない。
これも、小林念じが詐欺師の仲間だと、まだ面白いのにね。最後の訪ねたのは、最後のサービス。心のケア。自分と高島礼子ができちゃて、二人で抜け出したとか。あるいは、よくあるのは、一路牧が高島礼子とできちゃって、協力したとか。
これを見た後は、若林鮎のとか、「検察官霞」は、鉄板だったわね。でも、鉄板が、いかに安心か、ということがよくわかったわ。