千本桜

「千本桜」入江棗
富士見新時代小説文庫に応募しようと思って、対策を練るために買ってみたの。若いわね。この人。中学生じゃないかって思うくらい、幼いわ。難しい言葉が全然出てこなくて、超読みやすかった。内容も、言っちゃあ悪いけど、中学生の作文みたい。「XXちゃんのこと、あなた好きなんでしょ。諦めてよ。XXちゃんは私の恋人なんだから」「は? ちゃんちゃらおかしいわ。あんたみたいなお子ちゃまが女として好かれるはずがないじゃん。あんたこそ諦めなよ」みたいな感じ。
それから、岡っ引きが千明を何の証拠もなく、押し込みの一員だと思ってしょっ引くのも、どうかしらね。昔はそうだったかもしれないけど、現代人に読ませる物としては、ちょっとね。それから、1回、逮捕された千明が、帰ってきて、又普通に働き始めるのも、どうかしらね。全体的に甘いのよ。これなら勝てるかもね。ああ、でも、まだ先生の目を通してないし。来年へ持ち越しね。
では、筋を。主人公は、からくり箱を作っているの。それは、すぐには開けられないの。でも、箱ごと奪っていけば、簡単だと思うんだけど。ま、それは別にして。
歌舞伎役者の金が盗まれる事件が続いているの。黒狼党と書いたメモが置かれているの。
一葉は、あまりつきあいのない役者Aからからくり箱を頼まれるの。最初は断るのだけど、あまりに強引なので、作るの。そして、開け方も説明すrの。その後、ひいきの役者のBさんの金が盗まれるの。からくり箱を開けられてね。でもって、その日、一葉は、千明と一緒に、義経千本桜の総ざらいを見ていて、アリバイはあるの。でも、千明が見知らぬ男たちと話していたことから、岡っ引きの大悟に引っ張られるの。でも、証拠がなく釈放。その後、策を弄して、黒狼党を誘い出すの。それの頭は、Aだったの。まあ、他愛ない話。

今週面白かったのは、山岳デカと松本清朝の。
山岳デカは、鉄板。松本清朝のは、驚いたわ。あんなトリックがまだ隠されていたなんて。殺される本人に宅急便を送らせて、途中で、殺して、もう一方のとすり替える。天才的なトリックだったわ。