お笑いくだされ

「お笑いくだされ」沖田正午
イヌがしゃべるシリーズの最初かな。まだ説明が多くて、そんなに面白くない。イヌの牙黒と御家人の白九郎が出会う所から。過去から、一緒に住むようになるまで。
牙黒は昔、取って食われそうになった。ある旗本の屋敷で。友人が2人殺されて、肉になった。逃げる時、家来の喉にかみついた。その旗本の屋敷に忍び込んで、友人の復讐をする。旗本の髻を切って、裸にして、三回まわってワンと言わせる。それほど面白くない。
帰る途中、牙黒の惚れている「みなづき」という犬が、「お嬢様がさらわれた」と言ってくる。みなづきは尾行して、そのさらわれた先を突き止めた。本所のあるお屋敷。そこへ行く。家の中で、騒ぎが起こっている。「お嬢様をさらってこいと言ったのではない。御尿散を盗んでこいと言ったのだ」と旗本がわめいている。隠れて、詳細を聴く。
どうやら、若年寄の一人が、ひどい痛風で、薬を探しているらしい。一方、御嬢さんの家は薬屋。痛風によく利くお尿散という薬を開発したらしい。しかしまだ発売はしていない。そこで盗みに入ったとか。
その情報を漏らしたのは、ライバルの薬屋からスパイに入った番頭。ここで戦う。お尿酸をよこさないと、人質を殺すぞとの脅迫状に、父は渡す。
まあまあ、笑えて、面白かったわ。イヌがしゃべるというアイデアが勝ちね。