放課後に死者は戻る


2・14(土)
「放課後に死者は戻る」(小説)秋吉理香子
まずは帯から。
ある時、僕は崖から突き落とされた。目が覚めると、巻き添えになった美形の高校生の姿に変わっていた。僕を殺したのは誰だ? 容疑者はクラスメイト。
もう少し詳しく。
これはSFです。多重人格になったとか、そういうミステリーではありません。純然たるSFで、心と体が入れ替わったという設定です。
僕、小山のぶおは、冴えない高校生。で、ある時、親友の吉雄から、崖に呼び出される。そして、誰かに突き落とされる。その時、ロックの着メロがなっていたのだけは覚えている。
 僕のすぐ後に、美形の高校生も巻き込まれた。僕を助けようとしていて、犯人に突き落とされたと思われる。
 気が付くと、僕は、高橋になっていた。当然、病院から高橋の家に行く。高橋はハーフですごい美形。で、頭もいい。僕はついていけなくなって、おまけに、自分を突き落とした犯人を突き止めるために、元の東高に戻ってくる。高橋は美形だから、すぐにクラスの人気者になる。でも、好きになったのは、地味な丸山美穂。彼女はでも、何か知っているようで、心から打ち解けてはくれない。それに、僕が前から好きだった鉄道の話を吉雄とすると、まるで小山君みたい、という。
吉雄に話を聞く。例の死に際に聞いたロックの曲を着メロにしている生徒を聞くと、数名の名をいう。一人ひとり、僕の殺された日(二か月前の始業式の後)のアリバイを聞く。
皆、部活だというが、二人、あの崖にランニングに行った生徒がいる。調べることにする。
その前に、吉雄も怪しいので、アリバイを調べる。吉雄は祖母の介護をしなければならないと、早く帰った。だが、吉雄の叔母に聞くと、あの日の前日から、祖母は介護施設に入ったので、介護の必要はなくなったはず。おまけに、のぶおの大事にしていた鉄道模型をごっそり持っている。吉雄に問い詰めると、のぶおから買ったというが、自分は売った記憶はない。
説明がつくとすれば、自分が崖から落ちた後に売ったことになるが。そういえば、あの時、巻き添えになった高校生の死体は上がらなかった。あの高校生が死んでいないで、のぶおのふりをしているとしか考えられないが。
まあ、他にも調べることは沢山ある。のぶおの母に逢いに行った。そんなに悲しんでいない。パートに出ている。犬の散歩をすると言って、家に入りこんで、引き出しを調べた。すると、のぶおの死亡保険金1千万で、保険に入っていた。それも、事故の一か月前。怪しい。
でも、子供をわざわざ殺すとは思えない。それで、調べの方向を変えることにする。
巻き添えになった高橋の身辺を調べる。高橋は、例のロックの曲の作曲者で、高校生でありながら、結構有名なバンドのボーカルだった。そして、恋びとに聞くと、ストーカーに悩んでいたという。でも、調べようがない。で、またのぶおの家に忍び込むと、黒い人影に襲われる。
さらに、吉雄を尾行すると、「のぶお」と呼びかけて、ケータイをかけている。後、僕の携帯に「お前のことをすべて知っている」とメールが入る。それが誰かはわからない。
さて、吉雄の話をしていたのは、本当にのぶおか? 黒い影は誰か? そして、僕(のぶお)と高橋を突き落としたのは誰か?
超単純なんだけど、面白いので、読んで。秋吉理香子、あなどれない。

2・14(土)
「学校のカイダン」日本テレビ、夜9時。
慧(神木)の助言通り、ツバメ(広瀬)は仲間を率いて、「プラチナ8」の特権の数々を奪う。

2・14(土)
限界集落株式会社」NHK夜9時。
多岐川(谷原)が展開した直売所作戦は、当初成功したが、あっという間に飽きられる。農協から乗り換え、多岐川にかけた村の人々は、口を聞いた美穂(松岡)に詰め寄る。

2・14(土)
「法医学教室の事件ファイル」テレビ朝日、夜9時。
佐紀(名取)と一馬(宅間)の夫婦は、ひったくり事件に遭遇。被害者は日本画家の瑠璃(小沢)で、一馬の部下、谷村(田中)の警察学校時代の恩師・紀子(高橋)が現場に居合わせた。翌日、美術教師の幾重の変死体が見つかり、臨場した佐紀は、第一発見者が紀子だと知る。

今日も情報はなし。