約束の森

3・11(水)
「約束の森」小説。沢木冬吾
10万部突破と書いてあったので、買いました。でも、正直わからない。
まずは帯から。
警視庁公安部の刑事だった奥野祐也は、殺人事件で妻を亡くして、退職を決めた。かつての上司を通じて潜入捜査の依頼が入る。北の果てに立つモウテルの管理人を務め、見知らぬ人物と暮らしながら、疑似家族を演じろという。祐也が現地の赴くと、そこにいたのは、若い男女と傷ついた一匹の番犬だった。やがて闇に隠れた謎の組織の存在と警察当局の狙いが明らかになり、祐也は、眠っていた牙を再びよみがえらせる。
ええとですねえ。まず、なかなか事件が起こらない。モウテルの管理人になった頃から、どーベルマンがどうのとか、耳のDNA番号が焼き切られているとか、細かいことが延々と描かれている。それから、同居を強いられるフミともう一人の男のこと。途中からその人たちの視点でも描かれる。ふみは隣のガソリンスタンで働き始め、もう一人の男は、そのふみのようすを尾行している。それも、不自然。それから、三人には、遠くから、公安の車らしきものがずっと見張りをしている。それも、延々と描かれるが、事件が起こらない。起こるとすれば、隣町の地元のやくざが、むかし、ドーベルマンを虐めていて、それを返せと言って、殴りこんでくるくらい。それから、祐也の妻が、殺されたこととか、ふみの過去。施設で育って、中学を卒業してからそこを出て、路上ライブで生活してきて、字が読めないとか。今は九官鳥を異常に可愛がっているとか。あとは、もう一人の男の過去なんかも、延々と描かれる。最後に事件が起こるらしいのだが、そこまでは、到底待っていられない。全体としての感想。よくわからない。