リバース

6・9(火)
「リバース」小説。湊かなえ
地味。一言で言ってしまうと地味。日常の些細なこと、言い換えればどうでもいいようなことが、延々と描かれている。私なんて、100枚くらいの梗概ならすぐにかけるけど、それを300枚に伸ばすのに四苦八苦。先生いわく、情景描写が全然できていないらしい。そういう人にとっては、これはものすごいいい教科書。
だけど、いかんせん、中々進まない。最初の80枚の最後で、私の恋人、ミホ子に、告発状が届いて、「深瀬は人殺しだ」と言われるんだけど、そこへたどりつくまでに、会社の営業で、学校へ備品を届けた際の学校の様子だとか、コーヒーの薀蓄だとかが、80枚も描かれる。少し辟易。
で、第二章。これは3年前。別荘からの夜の道で、仲間の深沢が車で事故って死んだ歳の話。そこへ到着するまでにまた80枚。別荘で、何を食べたとか、途中のドライブインで何を食べ、広沢が何を食べなかったかが、延々と描かれる。これも辟易。
で、第三章。
やっとここへきて、物語が動く。
三年前、別荘へ行った4人の仲間のAがホームから突き落とされる。しかし、死にはしない。だが、引きこもりになってしまいそう。自分は付け狙われているんだと思い込んで。
で、第四章。私(深瀬)は、広沢の故郷へ行って、友達に広沢の過去を聞く。これがまた地味。広沢はどうやら、いじめられっ子をかばうヒーローだったらしい。だが、それを自慢するような男ではない。自分を透明だと思っているような(これがよくわからない)男。あるいは、広沢へのストーカー君がいたとか。この人も全然本筋には関係ない。
だが、その卒業アルバムの中に、意外な人を見つける。
そして、その彼女から、広沢のアレルギーについて、意外なことを聞く。そして、悟。とんでもない事実を。
感動。ドンデン返しは、超面白かった。それにしても地味。

情報
8X4脇汗に。
ベジタブル・マック出た。