夜の床屋

「夜の床屋」澤村浩輔
ミステリーズの受賞作だそうで。この人も文化系の天才だよね。本の小さな手掛かりから、とんでもない結論を引き出す。流石だわ。短編集。
1・夜の床屋。
AとBがある田舎の駅へ着いた。すっごい田舎で、無人駅。近くにコンビニもない。一日に4本しか電車がない。シャッター街はある。で、翌朝の電車を待つ。待合室に電気はつく。夜、トイレにいく。シャッター街の床屋に電気がついている。シャワーは駄目だけど、シャンプーはしてもらいたい。汗をかいたから。そこへ行く。すごい埃が横の石塀に積もっている。店主は言う。隣町に引っ越しただけど、週に一回、夜、予約の人の時だけ開ける。シャンプーをしてもらう。娘の夏海やってくる。AとB一緒にシャンプー。予約のお客さん、断りに来る。バイクの去っていく音。
夏海は手伝い。香水の匂い。駅へ帰って、ジャーナリストがいる。翌朝、電話が入る。ジャーナリストが出る。彼が言う。誘拐があったんだけど、解決した。犯人が自主。どうも、客に見られたとか言っていた。そこで推理。
床屋は一週間に一度開けるなら、もっと掃除するはず。なのに、数か月分のほこり。なのに、電気ガス水道も止めてなかった。何か目的があって、止めなかったのだ。それは、誘拐。昨日の晩、娘は返すつもりだった。身代金は貰ったから。駅のトロッコバイクで。車は検問に引っかかるから。
しかし、駅に邪魔な二人。それで電気を点けて、二人を呼び寄せて、シャンプーをしている間に、芝居をして、娘は、夏海に送らせて、トロッコバイクで送った。
だが、どうも見られたような気がして自首。流石。
2・空飛ぶ絨毯。
AとBの友人C子。ストーカーまがいのDと七夕に逢う約束をしていた。しかし、忘れた。で、ある七夕の日、酔って、家に帰ると、絨毯が浮いているような。そして、自分も、空を飛んだような。で、翌日、絨毯だけが消えていた。Aの謎解き。
AはC子が好き。Dのことを聞いていた。で、七夕の日、A子の家に行くと、Dが侵入していた。それで、戦って刺した。血が絨毯に。で、B(絨毯や)に同じような絨毯を持ってこさせた。変えようとすると、C子からメール。すぐ近くまでかえっている。それで、死体を押入れの中へ。自分たちも。絨毯二枚で隠した。で、眠ったのを見計らって、Dを絨毯二枚にくるんで、捨てた。で、一年後、底へ行くと、死体が消えた。死んでいなかったのだ。その年の七夕、約束の場所にD.
3・ドッペルゲンガーを探しに行こう。
子供達にこう言って誘われた。かくれんぼをした。謎解き。一人が父に逢いに行っている間、アリバイ作りを刺せるため。生意気な子供達が面白かったわ。
1. 薔薇荘のミラージュ、1.
2. 薔薇荘のミラージュ2.
3. 『眠り姫』を売る男。続き物。1ではシャンデリアが変な位置にあることから、秘密の部屋を探しあてる。で、2では、その別荘の死んだ主が、昔、お世話になった男爵(死んだ)に莫大な財産を渡す、その謎解きをする話。実は、男爵は、人魚の秘薬で莫大な財産を作った。で、最後、よくわからない。