ぞろりん がったん

「ぞろりん がったん」大門剛明
時代ミステリーを書いているので、昔話をベースにしたら面白いと思って、買ってみたの。そしたら、現代ものだったわ。まあ、参考にはなるけど。
「雪冤」の人なんですって。どおりで今一だったわ。「雪冤」は全然わからなかったし。それに比べたらまだ面白かったけど。それにしても、この人は、突拍子もないドンデン返しを書くことだけに興味があるようで、論理も推理も全然ないわ。
小さな手がかりから論理で導き出すのが推理なのに。論理がきっちりしていれば、結論は少しくらいつまらなくてもいいのよ。そういう点から言ったら、蒼井上鷹を勉強したほうが良いわね。
1・座敷わらし。
私は、交通事故(軽い接触)を起こして、相手Aから高額が損害賠償を要求されて困っている。Aの家に行く。男の子がいる。家の門には双子の失踪を告げるチラシが。
一方、旅館の座敷わらしの記事を頼まれる。一晩、止まる。翌日、蔵で双子がおばあさんと遊んでいるのを見る。
それで考える。あの双子は誘拐された双子ではないかと。
ここが理論的ではないのよ。もし、あの双子が座敷わらしなら、この旅館によいことが起こらなければいけない。なのに、それはない。落ちぶれて売り払うばかり。だから、あれは座敷わらしではない。ああ、そうだ。あのチラシに顔が似ている。誘拐された双子に違いない。このくらいの理論は欲しい。
さて、話をもどすけど、くらで見たことを警察に話す。警察が入る。その双子は誘拐された双子と分かる。で、Aの家に帰ってきた。で、「よかったね」と男の子に言う。すると母(A)が男の子なんていません。と言う。その子こそ座敷わらしだった。だから、よいことが起きた。さらに、弁償も嘘だと言った。めでたしめでたし。まあまあかな。他のに比べれば。
2・言うな地蔵。
昔話では、昔人殺しをした男がいた。そいつが地蔵の前で、ぽろりと漏らした。それを後ろで聞いていた子供がいた。それが後日漏らす。
で、現代。Aは人殺しをした。銃で、Bを殺した。Bの息子がいた。「絶対言うな」と念を押した。で、10年後。今は国会議員。
あるよ、Bの妻に呼び出された。Aを殺した証拠がある。金で解決するつもりなら、Aの家へ来て。行く。詰め寄られるが、言い逃れる。喧嘩になる。Bの息子が実は自分の銃が暴発して、撃ってしまったと言う。助からないので、私に殺してくれと頼んだと。私は、私が言うな地蔵だったと結論づけるが。強引。
3・かっぱの雨ごい。
これも昔話とは、あまり関係ない。私は、ある事件を起こして、ムショに入って、Aの工場に就職した。でも、過去がばらされていた。いやになって、悪仲間、Bに逢った。所で、私は、交通事故で人と接触して、相手Cは入院している。そこには私の父も入院している。
私の父は、昔、スリの罪を着せられて、酒依存症になり、入院。そんなとき、悪仲間Bが階段から突き落とされて死んだ。第一発見者は私なので、私は疑われたが、その場所へ行く途中、雇い主Aと逢った。それで、Aがやったと推理。で、Aは一日経って自首。
その前に、父の病室の前で、会う。後ろにはBもいた。で、自首の後、Bと父が話してくれた。父にスリの罪を擦り付けたのは実はA。それを苦にして、私を雇い入れた。そしてあの日、私のまとわりつくCを階段から突き落として殺した。それをBが見ていた。
感想。やたら複雑にしえいるだけで、理論性が全然ない。
3・吉作おとし。
この昔話もほとんど無名なので、カット。小説と関係なし。
空の歩道というホテルから海へのびた歩道がある。そこへ閉じ込められる。そして、10年前の彼女の事故についえ、告白を迫られる。実は、パラシュートに細工したのは自分だと言えと。そういう。そうしないと、飢え死にだから。でも、実際にやったのは、三角関係のA.
感想。よくわからない。
4・チロリン橋。
これも、昔話と関係ない。私は、親友の元へ行く。奥さんが行方不明。私は親友が殺したと推理。で、死体を探す。すると、焼き物の釜の中に隠してある。その時、親友が来て、私に気づかずに言う。「殺したはずなのに」。実はこれがミスディレ。親友は、二酸化炭素で「私を殺したはずなのに」と言ったのだ。では、私を殺すほどの復讐心とは? 実は、私は親友の妻に、とんでもないことをしていた。それを白状させたかった。詳しくは読んでみて。
感想。。強引。

情報
快朝酵素、380円。
地球教室、受付中