水族館の殺人

「水族館の殺人」青崎有吾。
これも、魚の名前とか習性とか沢山出てきて、時代劇の参考になるんじゃないかと思って買ったんだけど、参考にならなかったわね。
まず、新聞部の人たちが見ている前で、Aがサメに食われて殺人が起こるの。それが5時十分。まず、時間が小刻みに指定されているところが、時代劇には使えない。
それで、なぜ殺人と判明したかというと、サメの水槽の上のキャットウオークから落ちた時点で、首が切られていて、水槽が血だらけになったから。で水槽の上に行くと、血染めの足跡と書類が落ちて散らばっていたの。これは水浸し。当然血だらけ。
で、謎解きから行ってしまうと、上のエリアに出入りしたのが防犯カメラから11人。
で、この11人は、給餌スペース、着替えスペース、医師スペースなどがあって、アリバイを主張。それを切り崩していくんだけどね。
まず、探偵は、時間差を使ったと推理。自分のアリバイを作るため。それには、手すりにトイレットペーパーを巻き付けて水滴を落とした。トイレットペーパーは解ける。で、時間差なのに、被害者の腕時計が5時10分で止まっていた。それは変。だから、自分の防水でない腕時計とすり替えた。ならば腕の太さが同じ人。ま、それで特定できるんだけど、何しろ11人いるから、数人ずつを外さないといけない。
まずは、血のしみた水がこぼれていたから、シャツを洗ったんじゃないか。だが上のエリアにはシャツを置いていた人は一人もいない。じゃあ、手袋。でも、手袋は捨ててなかった。じゃあ、手拭い。この手拭いで4人に絞られる。で、その中から時計で特定。
感想。細かすぎて、地味。もっとパーンと竹を割ったような謎解きが面白い。
地味と言えば、「刑事7人」も地味。これを犬ばかりの「刑事7匹」にしたら。もうちょっと面白くなるんじゃないか 。もちろん、犬だけじゃ捜査にならないから、各犬に一人ずつ以心伝心できる刑事が付く。でも、犬の方が上だから、捜査会議では、机の上に犬。それぞれの刑事は床の上。で、犬の代弁をする時だけ建って、発言。ま、そのうち私が書こう。

情報。16茶W.効く。
先生にチェックしてもらっているのが進まないので、「7匹の刑事」を書いてしまいます。
でも、7匹はしんどいので、「3匹の刑事」で。いや、「3匹の警部」で。
「3匹の警部の1.スカート捲り殺人事件」
警視庁のある会議室。3匹の犬警部と三人の付添人が会議をしている。三匹の犬はトイプードル、ポメラニアン、フレンチブル。三人の付きそい人は、例えば叶恭子叶美香パンチ佐藤(この三人は大ファンなので、絶対外せない)。犬たちは付添人と以心伝心できる。
犬たちは机の上。付添人は椅子の上。
トイ「この度、スカート捲り禁止法が国会に出されることになった。スカート捲りは青少年の健全な心身の発達にとって、非常に重要だ。絶対反対を唱えよう」
トイは体を反らせていて、喋っているのは、代理人の恭子さん(以下敬称略)。
ポメ「その通り。国会前で、五万人総決起集会を開こう」と代理人の美香。
その時、フレンチブルが、急に頭を抱えて叫ぶ。
「あ、頭が痛い。誰か殺された」(叫んだのはパンチ佐藤)以下付添人の声は省略。
「あ、私は、憑依能力があるので、誰かが死ぬと、頭が痛くなるのです。お二人の警部には、まだお話してなかったのですが」とフレンチブルが補足。
「まあ、犬が警部で、三人とも警部だというのでも、頭が痛いのに、その上、憑依能力ですか。ついて行けませんわ。ねえ美香さん」とトイ。
「まあ、それは、興味だけで書いている小説なので、平にお許しを。まあ、『サイコメトラー映児』のパクリという噂もありますが」とフレンチブル。
「で、現場はどこだ。さっそく臨場するぞ」とトイ。
「どうやら、立教大学の構内らしいです。今、所轄から連絡が入りました。行きましょう」とフレンチブル。

三匹と三人は立教大学に急行した。
立教大学の構内。人通りの少ない、場所。一階の布状の屋根が破れている。
男が死んでいる。手にはカメラ。
トイがカメラを差していう。
「このカメラの画像を見てくれ」
「はい」と付添人がカメラの画像を出す。スカートが捲られた画像。
「して、この被害者の身元は?」とポメ
立教大学スカート捲り研究会の会員で、内田久です」と所轄の刑事。
「どうやら、スカート捲りを嫌がっている女子に無理にスカート捲りをして、争って、あの三階の窓から突き落とされたようです」と所轄の刑事が続ける。
「ふん。嫌がる女子に無理にスカート捲りをしたのか。男の風上にも置けない男だ。こうしてやるわ」とトイは言い、いきなり死体におしっこをかけた。(片足を上げておしっこしたので、ここでトイの性別が男と決定)
「ああ、警部。まだ鑑識の捜査の途中ですから、現場を乱すのは止めてください」と付添人。「ふん、私の所在証明だ」とトイ。
「ほほ。トイ警部は毎回、臨場すると、所在証明をなさいますのね。律儀ですわ」とポメ。「その通り。律儀には頭が下がります。ついでに私もペシペシしてやります」とフレンチブル。フレンチブルが片手でペシペシする。(ここでフレンチブルの性別がお爺さんと決定)
「ところで三階には犯人は残っていたのかな?」とトイ。
「それが、誰もいなくて、オームだけがいたのです」と所轄の刑事。
「オームとな」とポメ。
「はい、そのオームが『玉井の犯行』と叫んでいたのです」と所轄の刑事。
「ほう。『玉井の犯行』とな、それじゃあ犯人はわかったようなものではないか」とトイ。
「それが、玉井という人間は、第一スカート捲り研究会から第十スカート捲り研究会まで一人ずついて、合計十人もいるのです」と所轄の刑事。
「まあ、この小さな立教大学の中に、十個もスカート捲り研究会があるの?」とポメ。(ここにきてポメの性別が女と決定)
「はい。で、それぞれの研究会のメンバーが各三十人づつですから、計、三百人はいるのです」と所轄の刑事。
「そりゃあ立教大学だから、いるだろうなあ。皆付属の立教中学当りから入ってきて、けがれない小学生の心のまま成長するからなあ」とトイ。
「で、その玉井たちは、皆女なんですか? だとすると、白百合出身かしら?」とポメ。
「それが、男もいるのです。言わゆるオカマって奴です。そこまで行かなくても、単なる女装趣味という奴もいます」と所轄の刑事。
「分った。一人づつのアリバイを調べよう」とフレンチブル。
(続きは後日)