悪魔を憐れむ

「悪魔を憐れむ」西澤保彦
短編集。この人は文系の天才だと思う。必ず買うの。今回も、超煩かったわ。辟易するくらい。でも、面白かったけど。
1. 無限呪縛。ある家で、1970年。小さい女の子が殺された。それ以来、その部屋ではポルターガイストが起こる。その秘密を解き明かすまで、その居間を取り壊してはならないと、父(のちに死んだ)、。その後は母が言い続ける。で、巧がウサコと泊まり込む。その前に、人間関係。殺されたのはA子の子供。1970年。珍しかったテレビを見ていて、タオルケットを被って死んでいた。このところ、絞殺とも、撲殺とも書かれていない。そこが変に思った点。それは、最後までわざとぼかしてある。
で、発見したのは、A子(母)、この家のお手伝い。この家の人間が、全部万博で止まりに行っていた。なので、子供と祖母を呼ぶのを許された。で、母は、発見して、翌日自殺。それからしても、母の犯行なのだが、最後まで明かさない。で、A子の子は、A子とご主人の不倫の子ではないかと、ご主人の妻は疑っている。よって、ご主人は、それを知った妻が恨みで殺したと疑っている。でも、その夜、妻もご主人も、遠くの大阪にいた。アリバイをどうやって崩す>
大事なことを言い忘れていた。子供の頭の上には、棚の上の大きい置時計が落ちていた。どう考えても、幽霊が投げたとしか思えない。(完全な密室だったから)
で、巧が泊まると、夜、3時。ガタガタと音がして、時計が壁の穴を通って、天井へ上がり、落ちてきた。その音だったのだ。しかし、調べると、時計は、1977年製。つまり、A子の子が殺された時には存在しなかった。
では誰がやったか? ここからは謎解き。妻を疑っていた夫は、ゼンマイのトリックでしか犯行が可能でないので、妻がそれを仕組んだと妄想して、自分で、そのトリックを作った。そして、半分忘れた。だから、リビングを取り壊せば、トリックがばれるので、壊すのに反対した。しかし、反面、妻を疑っている気持ちは残っていたので、階段から突き落とした。で、途中、伏線が長いから、飛ばして、A子は妻を恨んでいた。で、妻のお気に入りのタオルケットをずたずたにするという就眠儀式をすれば眠れたので、その夜もやった。で、置時計で、タオルケットを叩いた。下には子供がいた。それを知って、自殺した。
ま、言ってしまえば、これだけなんだけど、人間心理の複雑さが延々と描かれていて、疲れたわ。でも、面白かった。
情報
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