初物ガタリ

「初物ガタリ」続
4・太郎柿次郎柿。おりんの祝言が決まって、歌舞伎からの派手な衣装を頼んできた。ある日、おりんの相手の清兵衛が船宿で、田舎から出てきた兄と会うということになった。おりんから聞いた。そして、清兵衛が殺された。兄は、自首した。理由は言わない。それで茂吉は推理した。兄の実家は稲を作っているが、今年はいもち病で全滅した。しかし、鐘を無心に来た兄に、弟は、まだ手代だから貸せないと断った。そこへおりんがやってきた。歌舞伎からの派手な衣装を着て、高価な干菓子を持っていた。それで、怒った兄が殺した。こんな贅沢な生活に入るのに、少しの金も貸せないのかと。そのとおりだった。
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アレデル