2013-01-01から1年間の記事一覧

オオカミとウサギのゲーム

「オオカミとウサギのゲーム」我孫子竹丸 「殺戮に至る病」からのファン。で、これは、父親(刑事)にDVを受けている子供が、逃げて、最後には、父と戦い、自分を刺す話。スリルとサスペンスで面白かったわ。 智樹は、友達のコスモが嫌い。でも、強引に彼…

七色の毒

「七色の毒」中山七里 「蛙男」以来のファンなのだけど、あれ以来、パッとしないわね。あれが最高傑作っだったのよね。で、これは短編集。なんか、後味が悪い。最初のは、高速道路で、事故を起こして、一人が死ぬって話。よく調べていくと、運転手は、10年…

たぶんねこ

「たぶんねこ」畠中恵 「しゃばけ」の第10弾。ものすごく売れているようで。前にも買ったけど、よくわからなくて、投げ出した。今回も、がんばってみたけど、第一話で投げ出した。どういうんだろうね。難しくはないのだけど、バイオリズムが合わないのか。…

宝探しトラジェディ

「宝探しトラジェディ」木下半太 実は、「三分の一」を探していたの。でも、見つからなくて、これがあったので、買ってしまった。「五分の一」が超面白かったので、「三分の一」も面白いと思うのだけど、まあ、映画になるというので、それまで待ちましょう。…

人魚姫

「人魚姫」北山猛邦 アンデルセンの人魚姫が、ナポレオンの時代に、デンマークの王子を殺したという物語。いいのよね。こういうファンタジー。ほんわかしていて。心が温まるのよね。で、ミステリーだから、XXであるならば、XXでなければならない、など、…

スナッチ

「スナッチ」西沢保彦。 SF。で、ミステリーではない。なので、つまらない。これも、ゴーストが書いたみたい。 ある日、エイリアンの雨が降ってくる。それを浴びた人は、二重人格みたいになってしまう。主人公のAも、30年経って元の人格がよみがえる。 …

ぬいぐるみ警部の帰還

「ぬいぐるみ警部の帰還」西沢保彦 短編集。本当に、この人は、超超超天才だわ。それに、このシリーズは、超ハンサムな警部を、警部補の女性が好きになってしまうものだが、頭の中で、ああされたいとか、こうされたら、こうしようとか、果てしなく妄想が広が…

教場

「教場」長岡弘樹 「傍聞き」が30万部ヒットした人の第二弾。長編のようだけど、短編の集まり。正直言って、超読みにくい。わかりづらい。なぜか? 極限まで主語が省略されているから。それに、状況説明もしてくれないから。 何回も読まないと、よくわから…

望郷

「望郷」湊かなえ 短編集。直木賞の候補になっていたので読んでみました。まず、ミステリーではない。そこからして、買って失敗したと思った。とりたてて面白くない。 しいて言えば、姑の愚痴を語る女のドラマとか、夫が失踪して、そこへ近づいてくる男のド…

三階に止まる

「三階に止まる」石持浅海 短編集。「三階に止まる」は前にも紹介したけど、秀逸。 1・宙鳥かご 主人公の朴は、志保をゴンドラに誘う。志保の元恋人が一年前、先輩のストーカー女にバーで殺されたのだ。その元恋人は、研究室で、ストーカーされていた。自分…

腕貫探偵、残業中

「腕貫探偵、残業中」西沢保彦 この前紹介した腕貫探偵の続き。目から鱗の面白さ。ただし、第三弾、「モラトリアム」はつまらない。ゴーストが書いたくらいつまらない。 1・体験の後 (僕、70歳)はレストランで夕食をしていた。そこへ3人組の強盗が。ス…

いつか二人は二匹

「いつか二人は二匹」西沢保彦 もうずいぶん前に読んだ奴で、アップしたかどうか、忘れたので、アップ。内容もうろ覚えだけど、すごい衝撃を受けたのは覚えている。やっぱり、この人は天才だわ。 まず、主人公は、何かの拍子に猫に魂が入ってしまうの。でも…

オーシティ

「オーシティ」木下半太 未来の大阪シティが舞台。巨大なギャンブルシティになっている。その一番大きいギャンブル場から6億を盗め、と冷血なAに命令される、絵本探偵の羽田。夫婦の殺し屋などに狙われながら、仕事を成し遂げる。 感想。肩に力が入りすぎ…

ドミノ倒し

「ドミノ倒し」貫井徳郎 この人は、「慟哭」の時からのファンなの。帯にはこう書いてあるーー一つの事件が、別の事件を呼び起こし、芋づる式に、堀おこされる、死体、死体、死体――。 本当に、その通り。ふつうは、最後に向かって、だんだんと収束しているじ…

1/5

「1/5」木下半太 ツトム(事故で腕がギプス)、時々記憶の飛ぶウッキー、顎を割られてしゃべれない八郎、アキレスけんを切られたタク。4人は同じ病院に入院している。ある日、超美人の博子(ナース)が、5億円の話を持ち込んでくる。大富豪の老人が自分…

インディゴの夜、チョコレートビースト

「インディゴの夜、チョコレートビースト」(加藤実秋) 渋谷のホスト探偵団の第二談だそうで。軽い語り口で面白かったわ。 1・返報者 各地区から集められたホストのNO1を決める大会が開かれている。3人のホストとクラブインディゴのAが写真に納まって…

腕貫探偵

今週面白かったのは、「身代金」BSドラマ。 一台でのし上がったA。息子が誘拐される。身代金は、200万ドル。FBIに知らせる。 犯人は、あちこち引きずる回す。プールに飛び込んで鍵を拾ったとき、服についているマイクがダメになる。ボストンを入れ…

壺中の回廊

「壺中の回廊」(松井今朝子) 私も時代劇を書いているので、歌舞伎の謡とか出てくるの。今でいうAKB48の歌とかと同じような感覚で。で、参考になるかと思って買ったんだけど、あまり参考にならなかった。「忠臣蔵」の最中に毒殺事件が起こるんだけど、…

ダチョウは軽車両に該当します

「ダチョウは軽車両に該当します」(似鳥鶏) 県民マラソン大会に、ダチョウが侵入。取り押さえる。主人公たちは動物園の職員なので、お手の物。 そういえば、これは、「午後からはワニ日和」の第二弾。あれも軽妙な語り口で、面白かったわ。たしか、ミニブ…

水の中の犬

「水の中の犬」木内一裕 三つの話がある。連続している。 しゅやくは、田島玲子という女に頼まれる。Aと付き合っている。Aの弟Bに乱暴され、きわどい写真を撮られ、それで、セックスを強要されている。Bを殺して。 Bを捕まえる。(これだけのことに、か…

アウト&アウト

「アウト&アウト」木内一裕 「藁の楯」の人。これは、ちょっと肩に力が入りすぎていて(一昔前のチャンドラー風の探偵をかっこよく書こうとしすぎていて)、筋立ては安易。 筋。主人公は、工藤という男(やくざ)から、あるビルへ来るように言われる。そこ…

桐島、部活辞めるってよ

「桐島、部活辞めるってよ」朝井リョウ。 すがすがしい青春小説って感じ。筋は特にない。

キッド

「キッド」木内一裕 主役は、タバコ屋の隣でビリヤード場をやっている。清二(隣の娘婿)がひどい奴で、娘とは離婚したのに、金に困って、家の権利書をくれと言ってくる。バーさんは暴力を振るわれて、殺してしまった。それで、主役を呼ぶ。主役は頼まれて、…

天使と悪魔のラストディナー

「天使と悪魔のラストディナー』木下半太 読んでから思い出した。一回読んでいる。でも、すっかり忘れてしまったので、もう一度取り上げる。この人は、私のとってはバイブルだから。 1. 東京湾の人魚。 殺されても恨みがあると、生き返る。人魚。陸上では…

危険な斜面

「危険な斜面」松本清朝 1. 危険な斜面 有名な企業の課長のAは芝居見物で、会長の愛人をやっている昔の恋人B子と再会する。B子を利用して、のし上がろうとするAは、B子と関係を持ち、昇進の口を聴かせ、昇進する。 そのうちB子が妊娠し、会長の愛人…

デッドボール

「デッドボール」木内一祐 「藁の楯」の人の最新作。期待していた通り、超面白かったわ。 私(ノボル)は、恋人の紗枝に返す借金のために、ゲン先輩の誘拐の話に乗る。 それは、子供は殺さない。ただ、警察に知らせたら、子供の指を切る、というもの。 子供…

永遠の0

「永遠の0」百田尚樹 「行列」の東野に騙されたわ。最後の50ページ、涙でぐだぐだという文句。」あれは脚本ね。全然泣けないじゃない。0戦に乗っていた人の伝記を、友達が語る。それだけじゃない。買って損した。

激流、下

「激流、下」柴田よしき。 豊か(妻は貴子)。ホテルで殺されていた男のニュースを見る。大林孝之。ルミにしつこく付きまとわれる。 美弥は友達の幸恵に冬葉の母親の今の住所を教えてもらう。合いにって、会う。旭村のことを言ったら、動揺した。帰りに佐原…

激流、上

「激流、上」柴田よしき 面白かったわ。事件に関係ないことも多く、勉強になったわ。 NHKで連続ドラマになるとか。確かに、言葉が多くて、ト書きが少なくて、脚本家は楽だと思うわ。 美弥(ロックシンガー、一回、麻薬で逮捕歴あり)は、マネージャーの恭子…

abさんご

「abさんご」黒田夏子 芥川賞なので、一歩回で、勉強会を開いて、そのときに読んだの。 よく言うじゃない。良くも悪くも、個性的って。それをもじると、悪くも、悪くも個性的。 ひらがなばかりの横書き。超読みにくい。たしhかに、印象には残る。でも1ペ…