2009-01-01から1年間の記事一覧

由美姐。18,19,20回目

粗筋。アチキは由美姐の命令で、マトリの捜査の手伝いをすることになりやした。横浜港に停泊中の難破船の中で、マトリのGメンの一人が撃たれて死亡し、もう一人が湾岸署に命からがら駆け込んできたんでやんす。(18回目) ところで、アチキたちは、所轄の…

由美姐、15,16,17回目。

粗筋。アチキは由美姐の命令で、マトリの捜査の手伝いをすることになりやした。横浜港に停泊中の難破船の中で、マトリのGメンの一人が撃たれて死亡し、もう一人が湾岸署に命からがら駆け込んできたんでやんす。(15回目) 六 十分後。深夜零時頃。 うちら…

毒笑小説、解体諸因

『毒笑小説』(東野圭吾) 破天荒な小説が多い。短編集。「誘拐天国」は、大金持ちの老人三人が、誘拐のために遊園地なんかを買い取ってしまう話。 他にも、蛙みたいな両生類でクリオネみたいな形をしていて、食べるとおいしくて、それ自体はIC基盤なんか…

由美姐12,13,14回目

明日は小説でいそがしく、あさっては仕事なんで、三日分でやす。(12回目) 二 電話の相手はトシどした。トシは、開口一番、切羽詰った口調で、喋り始めおした。「誘拐されたんだ――。大至急、由美姐の言うとおりにして。僕を助けに来て」 そう叫んで、野毛…

由美姐9,10,11回目

由美姐の続きだす。明日は仕事、あさっては一歩会(勉強会&呑み会)なので、三回分どすえ。(9回目) 八 道路を途中まで帰ってきたところで、いきなり企業舎弟さんたちに囲まれました。闇を劈いて、ハジキの発射時の閃光が走りました。脅しのようでした。…

悪党たちは千里を走る,押入れのちよ

『悪党たちは千里を走る』(貫井徳郎) 1、高杉と園部は詐欺師である。ある日、金本という金持ちの家に、小栗上野介の埋蔵金の話で詐欺を持ちかける。埋蔵金を発見したので、掘るのに一千万出してくれというのである。しかし、隣でリトグラフの詐欺をしてい…

由美姐、6,7,8回目

由美姐の続きでやんす。今日の分と、明日、あさっての分でやんす。明日は、9月に出す奴のアイデアが固まりかけてきたので、それにかかる予定で、あさっては、仕事でやんす。でもって、土曜日は小説の紹介なので、続きは日曜でがんす。(6回目) 五 十二月…

由美、3回目、4、5回目

(3回目) 二 一月前。わたくしが店の前を掃除しておりますると、「じゃまするぜい」というドスの利いた声がいたしまして、金地に赤の竜の縫い取りのあるジャンパーをひっかけたチンピラが二人、いきなり、入り口で立ちしょんべんをし始めたのでございます…

誘拐ラプソディ。翼ある闇

『誘拐ラプソディ』(荻原浩) これは、『小説キャラクターの創り方』(若桜木虔)の中でいう、キャラクターが面白いに該当するんじゃないかと思うの。 この中では、たまたま誘拐してしまうんだけど、その男が気が弱くて、誘拐される子供がおませで、やくざ…

由美姐

昨日、ファンの人に会いました。折角サインを出してもらったのに、気がつかなくってご免。勇気を貰ったので、久しぶりに小説をアップします。今回は、仕事がなければ毎日アップです。土曜日はいつものがあるので、そっちです。では、一回目。 (一回目) 第…

ルパンの消息、再発

『ルパンの消息』(横山秀夫) これは、『臨場』の隣に置いてあったので、つい買ってしまったの。まあ、横山だから、失敗はないと思って。いわゆるスリーピングマーダーだったわ。まあまあ面白かったわね。 帯から。女性教師の墜落死。テスト奪取事件。三億…

ブレイクスルー・トライアル、MW

『ブレイクスルー・トライアル』伊園旬 「このミステリイーがすごい」大賞だそうで。本格IT小説です。この賞は本格が好きだよね。「チームバチスタ」も本格病院物だったし。それにしても、蘊蓄が多い。改行が少ない。先週に続き、超疲れた。もう新人賞物は…

雪冤、探偵の夏、あるいは悪魔の子守歌

『雪冤』(大門剛明) 横溝正史賞受賞作です。新人さんは読みにくい。情報をどっさり入れるので、改行が少なくて、とても読みにくい。 キャラが立っていないのに、同じような人物を二人も入れるなっつうの。たとえば、ホームレスのやっさん。一人に整理しろ…

絶望ノート、アマルフィ

『絶望ノート」(歌野晶午) 1、照音(ショーン)は、日記に、是永と庵道と倉内にいじめられています。カツアゲされました、と書く。倉内が亀裂骨折する。照音は、天罰だと考える。その後、「オイネギプト様、是永と庵道を殺して下さい」と書く。 2,3.…

龍神の雨、ハードボイルド・エッグ

『竜神の雨」道尾秀介 もう飽きるほど推理は読んでいるけど、またしてもだまされたって感じ。本当にこの人の才能には頭が下がるわ。 1、蓮は、考えている。瞬間湯沸かし器の火を細くしておけば、継父の睦男は不完全燃焼で一酸化炭素中毒で死ぬだろうか。そ…

守護天使、殺人ピエロの孤島同窓会

『守護天使』上村祐 1、啓一、(はげ、でぶ、チビの50のおっさん)は、F女の制服少女、涼子を好きになる。一方、涼子のブログというページに、「誰か私を探して」と書き込みがある。これを見て、2チャンネルに、膨大なレスが書き込まれる。例「涼子を …

笑う警官、実況中死

『笑う警官』佐々木譲、 映画化だそうで。わかりやすくていい。難を言えば、本格推理みたいにドンデン返しがないのが惜しい。でも、まあ、たまにはいいか。原題は「歌う警官」だったようで。「歌う」とは白状するの意味。警察内部の裏金のことで査問委員会に…

背の眼、ヴェサリウスの柩

『背の目』(道尾秀介) これは、この作者のデビュー作。視点が飛んでいるし、あんまり関係ない情報が多くて、かなり読みにくかった。 1道尾は白峠のあきよし荘へ行く。ここでは神隠しが続いている。4人の男の子が行方不明。天狗の仕業といわれている。最…

ソロモンの犬,サマヨィザクラ

『ソロモンの犬』(道尾秀介) 全体の感想としては青春小説だね。 1、秋内は「RiverSun's」にいた。そこには、京也、ひろこ、智佳もいた。みな同じ大学の同級生。「この中に人殺しが」。数週間前のある日、秋内がバイトでロードレーサーに乗っていると、陽…

細菌NO731、スピカ

『細菌NO731』(霧村悠康) この人は、前に手ひどくこき下ろした人。あれで眠れるライオンを起こしちまったかな?これは良かったわ。流行作家のスタートラインについたかな。ついでに言うと、霧村君は病理の医者らしい。で、最初は自費出版から出発した…

片眼の猿、光と影の誘惑、小説キャラの創り方

『片目の猿』(道尾秀介) 1、中野区にある谷口楽器の本社屋上。探偵事務所の三梨は、隣のビル・黒井楽器の盗聴をしている。三梨は、7年前に恋人の秋絵を首吊りで亡くした。今、盗聴しているのは、谷口楽器の刈田から、黒井楽器がデザインの盗用をしている…

プリンセス・トヨトミ。天空の蜂

『プリンセス・トヨトミ』(万城目学) 今回は、推理物ではないので、イラストはなしで。 内容。会計検査院の旭ゲーンズブール、鳥居、松平は、大阪へ出張に行く。会計検査の対象は、天下り先、法人、学校などなど、国からお金が出ている所は全て。まずは、…

シャドウ、御手洗潔のダンス

『シャドウ』(道尾秀介) 1、我茂洋一郎、妻咲枝が癌で死ぬ。我茂洋一郎は幻覚を見る。昔、田地の患者で一度は完治。ハルシオンを服用している。水城亜紀、運動会を急に帰る。 2、5月14日、水城恵、飛び降り自殺。屋上には血痕とカッターが落ちている…

屋上ミサイル、名探偵木更津悠也

『屋上ミサイル』山下貴光 1、アカネ、国重、沢木は屋上クラブを結成する。国重が、殺し屋に殺されたと思われる写真を拾う。沢木は拳銃を拾う。三人は、今その近辺で有名になっている罰神様の現れると言われるトンネルに行く。その中で、罰神様をやっている…

鬼の足音、パーフェクト・ブルー

『鬼の足音』道尾秀介 「鈴虫」 1、11年前。私はSの頭を石でぶって、土の中に埋めた。Sは瀕死だった。鈴虫がうるさいほど鳴いていた。そのころ、Sは杏子(今の私の妻)とつきあっていた。だが、浮気もしていた。 2、今、子供が学校から鈴虫をもらって…

からすの親指、ひまわりの咲かない夏

『カラスの親指』道尾秀介 1、武沢、テツと知り合う。3月前、鍵穴にボンドが詰め込まれ、鍵の修理のちらしが張られていた。テツの過去。妻が借金して死亡。それがきっかけで詐欺師に。武沢の過去。12年前、友達の借金の保証人になって、借金を背負いこむ…

ラットマン、心とろかすような

『ラットマン』道尾秀介 1、僕・姫川亮にはつきあっている女の子がいる。ひかり。彼女が妊娠しと言った。自分はいつもコンドームを使うので、別の男の子だ。浮気をしている。殺意が芽生える。亮は30歳。高校の頃からジミ・ヘンドリックスのコピーバンドを…

臨床心理、時計館の殺人

『臨床真理」柚月裕子 1、救急車の中で、リストカットした水野彩が死ぬ。このとき、一緒に乗り込んできた司が、施設長の安藤に、「お前が殺した」という。 2、カウンセラーの美帆は、司のカウンセリングを始める。司は、自分は、色で人の心がわかると言う…

イノセントゲリラの祝祭、どんどん橋落ちた

『イノセント・ゲリラの祝祭』海堂尊 内容。 1、雨の夜。桜宮市。玉村警部補と加納警視正は、新興宗教の教団で死人が出たと聞いた。医師の診断では心不全。だが、道端で老婆が言う。「死んだのは私の孫。殺されたんだ」。そこで、警部補と警視正は、司法解…

聖母、どちらかが彼女を殺した、罪とか罰とか

『聖母』仙川環、 代理母の話です。代理母程度の話で、はたして医療ミステリーになるのか、と思って読んだんですが、ドンデン返しあり、きっちしミステリーありで、面白かったです。 内容。主人公の沢井美沙子は子供がない。それを不憫に思った母が、代理母…